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プログ イグジビション 11月6日(土)- PROG EXHIBITION 06 NOVEMBER 2010 / 

11月6日(土)

プログ イグジビション 11月6日(土)- PROG EXHIBITION 05 NOVEMBER 2010 /

ペリフェリア・デル・モンド / PERIFERIA DEL MONDO
アバッシュ / ABASH
ヌオーヴァ ラコマンダータ リチェヴータ リトルノ /NUOVA RACCOMANDATE CON RICEVUTA DE RITORNO
+ テイス・ヴァン・レアー / THIJS VAN LEER (FOCUS)
オザンナ / OSANNA
+ ジャンニ・レオーネ / GIANNI LEONE (BALLETTO DE BRONZO)
+ ディヴィッド・ジャクスン / DAVID JACKSON (VAN DER GRAAF GENERATOR)
バンコ・デル・ムトゥオ・ソッコルソ / BANCO DEL MUTUO SOCCORSO
+ ジョン・ウェットン / JOHN WETTON (KING CRIMSON-ASIA)

 今回の「プログ・イグジビション」は、それぞれのバンドの特定のアルバムのプロモーションではなく、バンドの軌跡を文字通りExhibit-展示しているのであって、従ってセットリストも代表的な曲を中心に構成されている。
イタリアン・プログレに余り詳しくない私にとっては非常にありがたい企画コンサートだ。

ペリフェリア・デル・モンド / PERIFERIA DEL MONDO

Claudio Braico (Bass)
Alessandro Papotto (Vocals, woodwinds)
Giovanni Tommasi (Guitar)
Bruno Vegliante (Keyboards)
Tony Zito (Drums)

 バンコ(BANCO DEL MUTUO SOCCORSO)のサックス、クラリネット奏者のAlessandro Papotto が中心メムバーのジャズ・ロックに地中海的要素を加えたちょっとエキゾティックな音楽を聴かせてくれるバンド。結成は1996年というからキャリアは十分、テクもしっかりしているし海外のフェスティヴァルにも参加しているが、印象が今一薄い。上手いんやけどねえ。

PERIFERIA DEL MONDO


アバッシュ / ABASH

 こちらも女性ヴォーカルを中心に地中海的音楽や、より土着的でアラビックな旋律を持ったシンフォ・プログレ バンド。女性ヴォーカルが赤ちゃんの人形を持ってあやすポーズをしたりステイジに揺りかごがあったり、後ろのスクリーンにはストーリィらしきフィルムが映されたりとかなりシアトリカルな雰囲気を醸し出すパフォーマンスで興味深いバンドだった。歌詞が分ればもっと楽しめるのにと、とても残念な気分だ。

ABASH

 この2バンドは2日目のオープニング・アクトでした。

ヌオーヴァ ラコマンダータ リチェヴータ リトルノ /NUOVA RACCOMANDATE CON RICEVUTA DE RITORNO
+ テイス・ヴァン・レアー / THIJS VAN LEER (FOCUS)

Luciano Regoli (Vocals, Acoustic Guitar
Nanni Civitenga (Guitar)
Stefano Piermarioli (Keyboards)
Damaso Grassi (Flute, Sax)
Manlio Zacchia (Bass)
Francesco Froggio Francica(Drums, Percussion)

 70年代に活躍していたバンドが今年になって新CDを発売したばかりのヌオーヴァ ラコマンダータ リチェヴータ リトルノだが、邪悪なと表現されるその暗いサウンドと女性バッキング ヴォーカルを従えて、顔にベネツィアの仮面劇の様なメイクを施し高音で歌いあげる白いスーツのルチアーノ・レゴリ(Luciano Regoli)は圧巻。(この人は既に画家としても活躍していて会場の物販で画集も販売していた。油絵の人物画中心の画集だが中々大したもの、見応えのある画集でした。もちろん新作CDジャケットの絵も彼の筆によるものです。)

REGORI NRRR

REGOLI 画集
Luciano Regoli の画集の表紙

ライヴでは途中でゴブリン(GOBLIN)のクラウディオ・シモネッティ(Claudio Simonetti )も参加して華麗なキーボードを聴かせてくれた。そしてゲストのテイス・ヴァン・レィアー/THIJS VAN LEER(フォーカス/FOCUS)が登場。フルートでクラシカルな旋律を吹きながらアッと言う間に会場をフォーカス カラーに変えてしまう。バンドにゲストを参加させるというのは多少冒険な部分があって、つまりゲストのパワーがバンドより強ければゲストに負けてしまう。そしてテイスの百戦錬磨パワーはしばらく活動停止していたNRRR(ヌオーヴァ ラコマンダータ リチェヴータ リトルノ)を圧倒してテイスのバックバンドにしてしまっていた。最後にテイスもそしてシモネッティも加えてのNRRRの演奏は暗く重いながらも華麗なサウンドになって聴きごたえがあり、このジョイントの意義を十分発揮したプレイで凄くよかったけど。

GOBLIN
ゴブリン(GOBLIN)のクラウディオ・シモネッティ(Claudio Simonetti )さん
NRRR & T.V.LEER

 余談ながら、ルチアーノ・レゴリも物販コーナーに出没していてファンの求めに応じてサインしたり一緒に写真を撮ったりと忙しそうにしていた。テイス・ヴァン・レアーも現れて即座にファンに囲まれこちらもサインや写真攻め。テイスとは今年の夏、トリエステ サマー ロック フェスティヴァル 2010/ TRIESTE SUMMER ROCK FESTIVAL2010で会ったばかりなので挨拶でも、と思っていたら、顔を合わせると同時に「いやぁ、トリエステはいい街だったね。」と話しかけてきた。「海を見ながら演奏していたんだよ。海面にライトが当たってキラキラしてとってもきれいだったなあ。」と至極ご満悦の様子。よかったです。

オザンナ / OSANNA
+ ジャンニ・レオーネ / GIANNI LEONE (BALLETTO DE BRONZO)
+ ディヴィッド・ジャクスン / DAVID JACKSON (VAN DER GRAAF GENERATOR )

Lino Vairetti ( vox and rhythm guitar )
Gennaro Barba ( drums )
Nello D'anna ( bass )
Fabrizio Fedele ( lead guitar )
Sasa' Priore ( piano and keyboards )
Irvin Vairetti ( vox, keyboards and computer music )

David Jackson ( saxophones and flute )

 オザンナは去年来日したばかりなのでライヴに行かれた方も多いと思うが、私は見ていないので今回がオザンナ初体験。うわさ通りナポリのお祭りの様な賑やかさで「チュリチュリチュワ~」と繰り返されるフレーズは耳に残る。メイン・マンのリノ・ヴァイレッティ(LINO VAIRETTI )を筆頭に全員顔にメイクして、途中から出てくるディヴィッド・ジャクスンさん(DAVID JACKSON)までメイクしてるぞ。メムバー全員がナポリの仮面劇で使われる道化の仮面を被っているし、バックにはナポリ等のイメージフィルムが映されていて、それをバックにジャクスンさんはさっそくサックスの2本吹き!

JAX OSANNA

そうこうしている内にジァンニ・レオーネ(GIANNI LEONE)登場。ジァンニはリノと同郷のナポリ出身でオザンナの前身と言われるチッタ・フロンターレ(CITTA FRONTALE)でリノとプレイしていた間柄なので最近のオザンナのライヴにはゲストとして登場する場合が多い。彼がステイジに出た途端、会場から「ジャンニ!ジャンニ!」のコールが始まる。人気あるんだ。黒のシースルーのTシャツにゴールデンのパンツ、上着には黒の鳥の羽根がヒラヒラ付いている。しかしこの人のオカマちっくな動きはちょっと苦手~。でもオルガンの早弾きには脱帽。やっぱ凄いし目が離せない。イル・バレット・デ・ブロンゾ(IL BALLETTO DI BRONZO)の曲をササっと弾いたらすぐ正面に出てきてリノと並んでバッキング・ヴォーカル(スティジの真ん中に出てきてバッキング・ヴォーカルでもないと思うけど?)でオウディエンスをノリノリにさせる所はライヴのコツを知ってるなあと感心してしまった。で、ジャクスンさんの「THEME ONE」の演奏が始まったらもう会場全員で大合唱。歌詞なんて無いのにねえ。この曲は簡単なメロディの繰り返しなので、VdGG版、コージー・パウエル版、このオザンナ版の他にもいろんなバンドが演奏してもいいと思うんだけど。そして最後にオープニングに演奏した「PALEPOLI」をもう一度全員でプレイして終わった。いやあ、ナポリ人ってご陽気。

OSANNA


 この日もバンドのセットチェンジの間、MCが登場してオウディエンスに何かしら話しかけていた。まず、今夜のコンサートには世界中からプログレッシヴ ファンが集まっている様な事を話して、「アメリカ、メキシコ、ドイツ、イギリス、オーストリア…」と呼びかける度にその国のオウディエンスから「オォ~」という叫び声が聞こえる。皆友達を誘ってグループで来ている様だ。残念ながら日本の掛け声に返事はほとんど無し。日本からは個々にティケットを買ってきているので皆バラバラに座っているから仕方ないね。イタリアは正式にはイタリア共和国と言ってイタリア半島の都市国家が集まって今のイタリアを形成している。それ故コムーネと呼ばれる地方自治体を中心とする郷土愛が強い国民性を持っている。「おらが街のバンド」を応援する熱狂度は大したものだ。そしてローマのオウディエンスが一番多いのも当然で、ここローマのバンドと言えば「バンコ・デル・ムトゥオ・ソッコルソ!(BANCO DEL MUTUO SOCCORSO)」

バンコ・デル・ムトゥオ・ソッコルソ / BANCO DEL MUTUO SOCCORSO
+ ジョン・ウエットン / JOHN WETTON (KING CRIMSON + ASIA)

Vittorio Nocenzi ( Keyboards )
Francesco De Giacomo ( Vocals )
Rodolfo Maltese ( Guitars )
Tiziano Ricci ( Bass )
Maurizio Masi ( Drums )
Filippo Marcheggiani ( Guitars )
Alessandro Papotto ( saxophones and flute )

 バンコがステイジに出てきた途端オウディエンスのほとんどが立ち上がり、そのどよめきと歓声は他のバンドと比べ物に成らないほど大きい。
 ノチェンツィはそのデカイ体つきといいヒゲ面といい、一見マフィアの中堅幹部エプロン付ければ肉屋の親父に見えるが、その大きな手でキーボードをガバガバ弾く様は手がつぶれるんではないかと思う程一旦の休みも無く弾き続けている。元々バンコはノチェンツィ兄弟のダブル キーボードが中心なので一人抜けたからと言ってその緻密なサウンドを微弱にするわけにもいかずノチェンツィ一人で二人分のパートを弾かざるを得ない状態だ。ヴォーカルのジャコモは巨体に似合わず頭にちょんと乗っけた赤い帽子が可愛くまるでおとぎ話に出てくるノーム(イメージ的にはディズニーアニメの「白雪姫」に出てくる7人の小人かな)をそのまま拡大したかの様だ。ステイジに出てきた時からさかんに咽喉付近を触っている。どうも声の調子が良くなさそうだ。が、しかし、ジャコモが歌っていようがいまいが会場はバンコ・カラオケ状態。オウディエンスが全員声を張り上げてバンコと一緒に合唱している。ローマでのバンコ・デル・ムトゥオ・ソッコルソの人気の凄さをまざまざと見せつけられた様だ。バンコのゲストはジョン・ウエットン(JOHN WETTON)で、曲は「Starless」。合唱はまだ続き今度はキング クリムズン カラオケ会場と化した。

BANCO

擦る様なフリップ風ギターを若手ギタリストのフィリッポが懸命にかき鳴らし、それをバックにウエットンが情感たっぷりに歌いあげる。キング・クリムズンってこんなに情緒的だったっけ?それにしてもベイスの音数が少ない…2曲目はジャコモも加わってバンコのヒット曲 「Non Mi Rompete/LeaveMe Alone」ウエットンはベイスをタンバリンに持ち代えジャコモとダブル ヴォーカル。やんやの喝さいを受けて退場。この2曲だけの為にイタリアまで来たのね。ま、それを言えばディヴィッド・クロスもそうだしイアン・アンダースン、テイス・ヴァン・レアーもそうなんだけど。ウエットンが退場してもバンコ カラオケ状態は最後まで続いた。ただ一言いうなら、ノチェンツィさん、もうちょっとピアノの生音に気を使って下さい。今回は沢山のバンドが入れ替わり立ち替わり演奏するのでセットチェンジが大変だったんだろうけど、1975年ロンドンでのバンコ イギリス デヴュー コンサートでは、狭いライヴ会場にアップライト ピアノを持ち込んでまで弾いた「バンコ」なんだから。

BANCO & J. WETTON


 9日10日共、ステイジ上と座席左側から舐めるようにクレーンヴィデオでこのコンサートの模様が撮影されていたので後にDVD発売されるのかと主催者に聞いてみたが、来年(もう今年ですね)の春頃に出せればいいんだけど、との返事。また、来年(今年2011年の事ですね)にはもっと大きな会場で夏頃このPROG EXHIBITIONが開催できる様に考えているとの事。そうなればイタリア、いや世界中のプログレファンの楽しみが増えるのにと実現を願わずにはいられない。本場のイギリス・プログレが元気が無いのでその分イタリアで頑張ってほしい。何しろ、ジェネシス(GENESIS)もヴァン・ダー・グラァフ・ジェネレィター(VDGG)もジェントル・ジャイアント(GENTLE GIANT)も、初めにに人気が出たのはイタリアだしイタリア人はこの事を実に誇りにしているのだから。

 2010年11月9日10日の2日間、イタリアン・プログレにどっぷり浸らせてもらった。とても有意義なイタリアの初冬でした。

このコンサートの様子は YOUTUBE でちょっぴり見られます。
http://www.youtube.com/watch?v=q-BhVaX6xYc&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=CHGFxs8sCuM&feature=related


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