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ゴーバイア・アート・ロック 2008/GOUVEIA ART ROCK 2008 4月5日(土) 

 ゴーバイアは、ポルトガルの北西部、エストレラ山脈の麓近くに位置し、人口5,000人程の小さな村だ。まず、ロンドンからポルトガルの北部にある商工業の中心都市ポルトへ飛行機で入国。このポルトはリスボンに続いてポルトガルでは2番目に大きな都市で、この空港から車で走って、走って、3時間。かなり疲れる…が、村に入った付近から、フェスティヴァルのポスター(VdGGのデッカイ写真)が道なりに現れ、村の小高い丘からの眺めは実に美しく、疲れを癒してくれる。

Gouveia
岡の上から見たゴーバイアの町

 ゴーバイア(GOUVEIA-ポルトガルでは「ゴーバイア」と発音していますが、同じポルトガル語圏のブラジルでは「ゴーベイア」と発音するそうです。)アート・ロック・フェスティヴァルは2003年から毎年行われており、総合的な指揮は村で教師をしているエデュアルド・モッタ氏(EDUARDO MOTA)が執り行っている。このモッタ氏、相当なプログレ・ファンで、カーヴド・エア/CURVED AIRやPFM、それにVdGG等のファンサイトを運営しており、このフェスティヴァルもコンサートの間に出演ミュージシャンを交えての討論会を催したりと、アカデミックな則面も付加し、他のフェスティヴァルとの相違を強調していた。これまでの出演バンドもロバート・フリップ/ROBERT FLIPP、マグマ/MAGMA、アモン・デュール II/AMON DUUL II、ピーター・ハミル/PETER HAMMILL等々、中々個性的なバンドを揃えている。
 会場となるTeatro-Cineは330席。2日通し券、1日券共に売り切れという状態。つまり、この静かな村に人があふれかえるという事で、ホテルもいっぱい、レストランもいっぱい。ショウの途中、夕食に2時間程休憩が入るのだが、当然レストランが満員で隣町まで行った人もいて、次のショウに間に合わなかったとか…。

VdGG poster
ゴーバイア アート・フェスティヴァルのポスター。後ろに見えているのが会場となった Teatro-Cine.


2008年4月5日(土)
ベドゥイノス・ア・ガソレオ/Beduinos a Gasoleo
José Carlos Fialho - keyboards
Flávio Pena - drums
Ricardo Leite - bass guitar
Luís Oliveira - guitars
+ Petra - vocals
+ Janita Salomé - vocals
+ Sérgio Costa - flute
+ Rui Teles - vocals

Beduinos

Beduinos keyboards

 まずははリスボン中心に活躍しているポルトガルきってのプログレッシヴ・バンド。彼等はジェントル・ジャイアントのトリビュートCD「Giant for An Hour」等に参加しているが、今回は、セルフタイトルのCD「Beduinos a Gasoleo」から20分以上ある大作「Canto IV」(ポルトガルの国民的詩人ルイス・ヴァス・デ・カモンイスの大航海時代の叙事詩「ウズ・ルジーアダス」をテーマにした組曲)を堂々と演奏してくれた。と言っても、スタイルはちょっと古めかな?キーボードにぐるりと囲まれてプレイする銀髪のカルロスとギターのペナが曲を書いているのだが、それよりゲストの男性ヴォーカリストが、(多分ファドの男性歌手だと思う)よく通る声でとても印象的だった。

パル・リンダー/Par Lindh
Par Lindh - piano, organ

Par Lindh piano

Par Lindh band

次はパル・リンダー。スウェーデンのキーボード奏者だ。彼は、ベイス、ドラムス + キーボードという編成のPLP(Par Lindh Project)というバンドを率いているが、今回はソロで演奏。途中からバンドが加わるという構成だった。彼はヴィヴァルディやバッハ、ムソルグスキィー等のクラシックをロックにアレンジして聴かせてくれるのが得意で、オルガン演奏はナイスの頃のキース・エマースンにそっくり。この日もプロゴフィエフから始まってデイヴ・ブルーベック、お得意のロンドと弾きまくってくれた。目をつむっていれば、本当にキース・エマースンのナイスが演奏しているが如く、実際、リー・ジャクスン、ブライアン・デイヴィスンと「ニュー・ナイス」を結成という話があったそうだ。残念ながら、ブライアン・デイヴィスンは4月15日に亡くなったので、この話は ご和算になるのだろうか…?

アラニス/Aranis
Jana Arns - fluta
Joris Vanvinckenroy - double bass
Marjolein Cools - accordeon
Axelle Kennes - piano
Liesbeth Lambrecht - violin
Stijn Denys - guitar

Anaris1

Anaris2

 ベルギーのチェンバーロックと云えば「ユニヴェル・ゼロ/Univers Zero」が有名だが、このアラニス/Aranisは暗黒系では無く、現代音楽からジャズ、クラシック、ミニマル等、様々な音楽をミックスさせたユニークな演奏を聴かせてくれ、とても楽しめたバンドだ。ほとんどの作曲、アレンジはダブル・ベイスのJoris Vanvinckenroyが担当し、時にはささやく様に、時にはダイナミックにリズミカルに管弦楽が流れるさまは、一遍の映画を見ているようで、アクースティックな音の一つ一つがとてもカラフルに聞こえ、映像的な音楽を聴かせてくれた。アントワープ中心に活動している様だが、これからもっともっと注目されていいバンドだと思う。MySpace.comでサンプルが聴けます。  http://www.myspace.com/aranis 

マイク・ケネリー/Mike Keneally
Mike Keneally - vocals, piano and guitar

Keneally1

Keneally2

 言わずと知れたザッパ・ファミリーのケネリーだが、今回は一人でギター、ピアノの弾き語り、時には同時に演奏し、喝采を受けていた。今年の2月に東京で鬼怒無月等と共演し、日本のオウディアンスを唸らせた様だが、聴いている限りはアメリカのシンガー・ソングライターの割と耳になじむポップな曲。しかし、そこはザッパ流、ひねくれたユーモア満載の歌詞が歌われているそうな。(済みません、歌詞の聞き取りまでは出来ませんでした。) それに彼のギター・プレイは超テクニカルだそうで、しかし、私としては、やはり個人での弾き語りでは限界がある様に思え、次回は是非、バンドで聴いてみたいと思ったショウだった。

アンジュ/Ange
Christian Décamps - vocals, acoustic guitar, keyboards
Tristan Décamps - keyboards, vocals, choir
Caroline Crozat - vocals, choir
Hassan Hajdi - guitars, vocals, choir
Thierry Sidhoum - bass, vocals
Benoît Cazzulini - drums, percussion, guitar, piano

Ange1

1970年代から活躍しているフランスのプログレッシヴ・バンド、アンジュだが、その昔、ロンドンで初めて見たアンジュのステイジが、ストッキングを被ったままキーボードを弾く姿が異様で不気味で、私的にいまいち印象が悪かった。あれからアンジュも年を経て、今ではオリジナル・メムバーはクリスチャン・ドゥカン一人。しかし、脇は有能な若いミュージシャンで固めており、中々聴かせてくれるし、ショウ自体もシアトリカルなバンドというだけあって、見せ場もある。
夜中の11時もかなり過ぎてからアンジュのショウは始まった。暗闇の中、おどろおどろしいシンセの音が響き、メムバーが現れる。1曲目が終わった所でクリスチャンがまずポルトガル語で「Obrigado」そしてスペイン語で「Ola, Amigo』次にフランス語で「Sava?」そして「こりゃ、バベルの塔だわ」とため息をつく。それからは英語まじりのフランス語でMCを始めた。ギターのアッサンは僧侶の様な黒のローブ姿。女性ヴォーカルのカロリーヌも黒のローブを羽織っているが、胸元の大きく開いたシルバーのコルセット風衣装に超ミニの黒のスカート、編み込みストッキング、ロングブーツというセクシーな出で立ちで、時にはステイジ後方で新聞を読むマドモアゼル、あるいは、骸骨の人形とワルツを踊る謎の女性と、ヴィジュアルな雰囲気を盛り上げている。キーボードのトリスタンは、声もいいし派手な振りまじりのプレイも中々見栄えがする。それもそのはず、彼はクリスチャンの息子さんだそうだ。そして、特筆すべきはやはりクリスチャン。太めの体をツナギに押し込め、浮浪者の様な風体で髪振り乱し、ギターのアッサンの隣で弾く(?)エア・ギターは、是非フィンランドのエア・ギター世界選手権に出場してもらいたい程の熱演で、その存在感を存分に発揮していた。演奏はアンコールも入れて2時間弱。最後に、「Thank You」「Merci」そして日本語でも「アリガト」と言ってくれた。

Ange2

Ange3

 翌朝、アンジュは早々に帰国したのだが、私たちが朝食をとっている時、カロリーヌが寄って来て、「日本に行きたいわ。」と言ってきた。なんでも、彼女は大の三島由紀夫ファンだそうで、「ミシマ(三島由紀夫)、キタノ(北野武)大好き。パリでもキタノの映画は上映しているけど、ミニシアターで画面が小さいから、是非日本に行って大画面で見たい。」とも言っていた。来日出来ればいいですね。

Ange4

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